地震は、いつどこで起きてもおかしくないのか?
公的機関の発言を含め、「地震はいつ、どこで起きてもおかしくない」といった、まるで江戸時代以前のような諦めにも似た脱力感が、災害大国日本に蔓延しています。
しかしながら、ウェブ上で公開されている防災関連データ(震源要素、地質状況、歴史地震、地形データなど)は、関係機関の努力により、目を見張るような進化を遂げています。 本サイトでは、2025年トカラ列島近海群発地震および2016年熊本地震という、2つの内陸型地震を題材に、上記の地球物理学的・地質学・測地学的な精密データに基づき、地震発生のパターンや前兆現象を捉える手がかりを紹介します。
地震予測の新たな可能性に向けた実証的なアプローチであると考えています。
”地震災害を予測する”だけでは定義が曖昧
”地震災害の予測”は極めて当たり前の表現のように感じますが、適用範囲が限定されていないため、きわめて定性的な表現となり、情報発信者と受信者の間に齟齬が生まれやすい言葉となります。
例えば、”地震”を単に地面の揺れと捉えるなら、地球上は程度の差こそあれ絶えず揺れているため、常に発生するとの詭弁も成立します。これを言い換えるなら、地球上で常に発生していることとなり、「地震がいつどこで起きてもおかしくない」ではなく、「地震は、いつでも、どこでも起きている」という表現が正しくなります。
当然、この解釈に対して多くの人が、違和感を感じることでしょう。この違和感は、「地震」という言葉は、ある程度以上の揺れが、ある程度の時間範囲で継続する地面の揺れが、ある面積範囲に影響をおよぼすものとして認識していることでしょう。それゆえ、地震予測を共通言語として他者とコミュニケー、ションをとるときには、①どのくらいの大きさの地面の揺れが、②どのくらいの範囲において、③いつ起こるかを限定して議論する必要があります。
世界的には、地震予測の必要条件として①~③に関してある程度具体的な数値が求められます。しかし、これらは対象となる地震発生前の予測であり、発生時および発生後の地震活動に伴う予測も重要であると考えています(横瀬 2016)。
<制約条件①> 地震を起こす破壊現象がどこで起きるか (震源域の空間座標:緯度・経度・深さ)
<制約条件②> 破壊現象の規模は? (地震のマグニチュード)
<制約条件③> 破壊現象はいつ起こるか (時間特定(t)とその精度:誤差範囲が1000年、1年、2週間、1日など)
<制約条件④> 地震発生時に起こりうる災害の種類と範囲
<制約条件⑤> 地震活動はいつ終わるのか (ある基準値以上のサイズの地震がしばらく発生しなくなる時期)
個人ベース考えた場合、地震による直接的な地震災害予測を自分事として真面目に考える必要がある、