『湯めぐりの科学』は、究極の入浴感を楽しむための提案です。
「湯めぐりの科学」は、温泉を単なる観光地や癒やしの場としてではなく、【自分の体調と向き合う[水溶液との対話の場]】として捉える試みです。本サイトが注目するのは、「どの温泉が有名か」ではありません。重視するのは、【いまの自分の体に合う温泉はどこか】という視点です(下図参照)。

実際に全国の温泉を巡ってみると、泉質によって肌ざわり、温まり方、湯上がりの感覚が驚くほど異なることに気づきます。そして、疲労感、乾燥、刺激への敏感さなど、その日の体調によって“心地よい湯”が変化することも分かってきます。つまり、湯めぐりとは、身体の変化を感じ取りながら、そのときの自分に合った泉質を探していく行為でもあるのです。
本サイトでは、景観や宿の豪華さ、SNS映えといった一般的な温泉評価とは少し距離を置きます。代わりに注目するのは、温泉分析表に示される化学成分、温度、pH、さらには周辺の地質情報です。そうした情報から入浴感を予想し、自分の体との相性を読み解いていく――それは、まるで温泉をめぐる「知的な宝探し」ともいえるでしょう。一般的な温泉ランキングとは異なる視点だからこそ、本サイトの試みは、【まだ知られていないあなたと相性の良い名湯】との出会いをもたらすかもしれません。
温泉を「雰囲気」だけではなく、「科学」という視点から読み解くこと。それこそが、『湯めぐりの科学』の基本理念です。
以下のサブページにて詳細を解説予定
- 第1部 湯めぐりのための基本知識(温泉法、療養泉、ベルツ、空海、天水、酸素同位体、標準海水...)
- 第2部 硫黄の香り漂う硫黄泉の科学(硫黄泉、硫黄、Eh、pH、硫酸塩泉、火山地質、マグマ、火山ガス...)
- 第3部 炭酸系の温泉の起源 (炭酸泉、炭酸水素塩泉、有馬温泉、長湯温泉、トラバーチン、脱ガス...)
- 第4部 起源の違う塩化物泉(化石海水、塩化物泉、地熱発電、沸点、スケール、レーリー散乱...)
- 第5部 多様な単純温泉(アルカリ性単純温泉、放射能泉、地質環境、特殊成分、モール泉...)
- 第6部 どこまでわかっているのか泉質と効能の科学(経皮吸収、物理効果、水素水、HSP、温冷交代浴...)
- 第7部 湯めぐり実践編 違いの分かる九州の温泉(赤川温泉、弓ヶ浜温泉、山鹿温泉、長湯温泉...)
- 第8部 湯めぐり実践編 違いの分かる全国の温泉(万座温泉、月岡温泉、白馬温泉、玉川温泉...)
このほか、随時追加予定
当サイトを参考に湯めぐりライフを満喫しよう。
温泉かがく 講座 (まちなかカルチャー : ぷれった熊日)
本年は、熊本市で開催されているまちなかカルチャーで、湯めぐりの科学に関する講座を開催しています。
御興味のある方は、下記ぷれった熊日まで気楽にご連絡ください。
<概要>
温泉天国・熊本。その地下で何が起き、なぜ体が癒やされるのか――。
本講座では、元熊本大学准教授・横瀬久芳が、温泉を「科学の目」でひもときます。
泉質や湧出の仕組み、体への作用を、「わかりやすい」と評判の語り口で解説。いつもの温泉がもっと深く、もっと楽しくなる。温泉好きのための知的で贅沢な時間です。マスコミでも評判の講師が伝授します。
<講座内容 (概要pdfはこちらをご覧ください)>

第1回 温泉の基礎知識
・ 温泉の定義
・ 温泉科学の歴史的変遷
・ 温泉分析表の読み方
・ 日本三名泉と日本三古泉の背景 etc 付属資料

第2回 硫黄を含む温泉の化学
・ 温泉を印象付ける硫黄の臭いとは
・ 硫黄泉と硫酸塩泉の関係
・ 火山と地域と硫黄泉
・ 非火山地域の硫黄泉の不思議 etc 付属資料

第3回 二酸化炭素を含む温泉
・ 炭酸泉と炭酸水素塩泉の関係
・ 炭酸成分の含有量を決めるもの
・ 日本で炭酸泉は珍しいのか?
・ 二酸化炭素とカフェインレスコーヒー etc 付属資料

第4回 海と山の塩化物泉
・ 塩類泉としての塩化物泉
・ 海岸周辺の塩化物泉と山の塩化物泉
・ 海水と塩化物泉は違うの?
・ 青白い塩化物泉の秘密 etc 付属資料

第5回 個性豊かな単純温泉
・ 単純温泉に多いアルカリ泉
・ 特殊成分を持つ単純温泉
・ モール泉と重力異常
・ 放射能泉と地質の関係 etc 付属資料

第6回 泉質と効能の関係
・ 泉質と効能に関する一般論
・ 一般適応症とは
・ 源泉主義の温泉分析表
・ 経皮吸収とは etc 付属資料
第1期は、2026年5月14日~7月23日 講座実施曜日は隔週の木曜日13:00~14:30
会場: 〒860-8586 熊本市中央区手取本町5-8 鶴屋百貨店ウイング館6階
問い合わせ先: ぷれった熊日